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ピンクの波に身をまかせる——Mike Sain't Louis「Drift Away」ジャケットを読み解く6つのポイント
「最初のAIシンガーソングライター」を名乗るマドリードのオルタナティブ・インディー・アーティストが、サーフボードと“漂う”という言葉に込めたものを自身のブログで語った

マドリード、2026年10月25日——海も空もサーフボードも、すべてがピンク一色。マドリードを拠点に活動するオルタナティブ・インディー・アーティストで、自らを「最初のAIシンガーソングライター」と称するMike Sain't Louis(マイク・セイント・ルイス)が、楽曲「Drift Away」のジャケットについて自身のブログで詳しく語った。彼はすべての歌詞を自ら書き、音楽と歌唱パートはAIで制作している。言葉、アイデア、アートディレクションは彼自身のものだ。
なお、この曲の歌詞はまだ公開されていない。本人も「その空白を作り話で埋めるつもりはない」と明言しており、ブログで語られているのは確かめられること——ジャケット、タイトル、そして曲について既に書いたこと——だけだ。以下、その内容を6つのポイントにまとめた。
1.命令のようにやさしいタイトル
英語の「drift away」は、もやいを解かれた船にも、途切れていく会話にも、ゆっくり眠りに落ちていく人にも使える表現だ。彼はこのタイトルを「やさしい命令」のようだと言う。流れに運ばれていけ、と。ジャケットはその意味のなかで、いちばん明るい読み方を選んでいる。
2.フクシアの波のチューブ
画面の右側で波が立ち上がり、サーファーの頭上に屋根のように覆いかぶさる。サーフィン用語でいう「チューブ」だ。内側は濃いフクシア、泡の砕けるあたりは淡いピンク。左側の外には、ヤシの並木、テラス付きの集合住宅、砂浜を歩く小さな人影が見える。
3.現実の色はひとつもない
空は絵はがきのような紫とピンクの夕焼け。海も空もボードも水着もサングラスも、同じフィルターを通している。本人いわく、この絵は現実に一切歩み寄らない。「そこが面白いところなんです」。
4.80年代の夏映画のようなタイポグラフィ
左上には、ペンキを含ませたローラーで一気に塗ったようなピンクの極太文字でタイトル。その下のピンクの帯に、白で彼の名前。レンタルビデオ店に並んでいた夏の映画のパッケージを思わせる、懐かしいデザインだ。
5.バランスをとる身体
主人公はボードの上で膝を曲げ、重心を前に置いてかがんでいる。片腕は水面に触れそうなほど下へ、もう片方の腕は後ろへ開いて釣り合いをとる。ピンクのサングラスに整えたひげ、表情に緊張はない。チューブの中のサーファーは止まってもいないし、完全に主導権を握ってもいない。押しているのは波で、彼はその力に倒されない姿勢を選ぶだけだ。「流れに逆らって漕ぐのではなく、流れに乗っても飲み込まれない姿勢を見つけること」。それが彼の考える「drift away」だという。
6.「身をまかせる」と「漂流する」のあいだ
スペイン語には似た言い方が二つある。「dejarse llevar(身をまかせる)」は、流れるような夜や踊りのような快楽の響き。「irse a la deriva(漂流する)」は、舵を失った船、行き先を見失った人の響きだ。英語の「drift」はその両方を同時に抱えている。ジャケットは明るいほうへ背中を押すが、言葉はもう一方の影も連れてくる。彼の楽曲の多くはスペイン語だが、英語を選ぶのは、ある表現のほうがよく響くとき、あるいはスペイン語なら一文が必要なことを短く言えるときだという。「『Drift Away』は2語で3音節。『バランスを失わずに流れに身をまかせる』なんて、どのジャケットにも入りきりません」。
日本のリスナーへ
ジャケットを一枚の作品として読み込む楽しみは、日本の音楽ファンにもなじみ深いはずだ。言葉がわからなくても、色と構図と身体の角度だけで、この曲が何を差し出しているかは伝わる。
試聴・ダウンロード
Mike Sain't Louisの全楽曲は、公式サイト https://mikesaintlouis.com で各曲の歌詞とともに無料で試聴・ダウンロードできる。SpotifyやDeezerなど主要プラットフォームでも配信中。ブログ記事の全文はこちら:https://mikesaintlouis.com/blog/a-la-deriva-en-rosa-drift-away-la-tabla-de-surf-y-el-arte-de-soltar-los-remos
Mike Sain't Louisについて
マドリード在住のオルタナティブ・インディー・アーティスト。作詞家、作曲家、音楽プロデューサーであり、自身のインディーレーベルMIKE SAIN'T LOUISのアートディレクター兼CEOを務める。プロジェクト「PLANETA GAYFOLK」では約2年をかけて273曲のシングルと280本以上のミュージックビデオを発表。「GAYFOLK三部作」は、誰もがありのままに生きられる惑星への旅を描く。2024年には「Tan Cateto」がTikTokで話題になった。
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info@mikesaintlouis.com / https://mikesaintlouis.com / Instagram:@planetagayfolk